高速のSAで売っていたけと廃盤になったCD


テストに使うCDが何故か廃盤になってしまいました..高速のSAとかで売ってたのですが...

100円中古CDではありませんがクロックのテストにも使えそうだったので一番安い通販の店で何枚か買っておいたものです。ボーカルの質感や全体のシズル感はクロックの品質によってずいぶん差が出るものです。このCDは廉価版ゆえリマスターの課程で(手間をかけて)いじくってないのが良いところではないかと思います。LPの時代にはマスターと同じ音を出すのは難しかったはずですがCDを安定度の高いマスタークロックで再生した場合はマスターの質感にかなり近いのではないかと思われます。もちろん超高域はカットされてしまいますのでその点はLPの方が有利かもしれませんがRIAA特性よりは害が少ないでしょう。CDの場合はフラットに入れてフラットに出ますから(某K先生もフラットに入れてフラットに出るテープデッキが良いと云っておられました)。

このCD評判は悪くなかったようですが最近の傾向として曲数の多いベスト盤に差し替えて利益を取るみたいなことになってるようです。テストでは何曲が質感の変化の基準になるものがあれば十分で全部きくことはまずありません。曲数の多いものは不要です。

もちろんこのCDばかりを聴いているわけではなくいろいろなものをとっかえひっかえ聴いて判断します。テストにはSACDも使いますがどれも良い音になってしまって欠点がわかりにくいです。つまりはショボいメディアをどれだけ良く聴かせるかというのがマスタークロックを判断する重要なポイントだということです。最初から良いものがさらに良くなってもあまり感動しませんから。


オーディオ軍曹の魔改造日記のリンク切れについて
秋月で売っていた大容量セラミックコンデンサを多数並列にしてAC整流の平滑コンデンサに使ったことで有名な「オーディオ軍曹の魔改造日記」はブログを閉鎖してしまったようです。気になりましたのでご本人に理由を尋ねてみたことろ「ブログは更新のネタもなくオーディオ熱が落ち着いたので消しました」ということでした。噂によると趣味のオーディオより合コンが楽しくなってしまい立て続けに参加しているということらしいです。アバンチュールも程々にしておかないとやけどしますよぉ...でも根性入れてお持ち帰りしてくださいまし!!

実験の成果は?

急がせたので仕上がりはあんまり綺麗じゃないです。イニシャルが安いとこに頼んでるから仕方ないですけどね。パスコンやエミフィルは半田面にずらりと並んでいます。10K0もよさげな部品であることにお気づきでしょうか。


ここ1,2ヶ月もいろいろ忙しくブログをお休みしておりましたが、裏ではもちろんクロックの実験などは続けておりました。
この基板は少なくとも2作目には当たると思いますが、いろいろな面で使いづらいけれどそこそこ性能の良い某チップを使ったものです。原発の位相雑音レベルにもよりますが動作周波数を落として使うなら当面これ以上のチップを必要とすることはなさそうです。

お値段は100個程度の単価だと4000円から4500円ですが円安になれば5000円近くになるでしょうか。しかも手実装不可のCSPパッケージですから試作でもメタルマスクを起こしてマシン実装することにはなりますね。しかるに実験用の基板を起こすだけでも個人レベルとしてはかなりの金額を費やしておりいつの間にかK-01などが1,2台買えてしまうくらいにはなっています。

そこまでして失敗するかもしれない実験に挑む輩は滅多に居ないでしょうれど素人オーディオは実験に費やすのも悪くはないかなと思っています。メーカーが作れないような贅沢なものを好き勝手に作るのは結構楽しいですしそもそも10MHzの外部基準(ルビジウムなど)を使う方式は良くないと思っていますのでテスト以外の目的でメーカー製品を買うつもりはありません(なので自作する以外にはないでしょう)。

で、実験に時間をお金を費やしてみた成果ですが、そこそこのレベルのものは出来上がったかなというところです。尺度がないので自己満足としか云いようがありませんが、150万円のワードクロックを買うよりは同じだけの費用をかけても自分で作る方がマシだったとは思う次第です(少なくとも素人オーディオ自身の判断では明らかにマシと云えると思います)。下の方に写真もありますけれど、S洋製のOSコンではない低圧大容量電解コンデンサだらけの基板がそんなに良いわけはないと思いますけれどね(部品だけで音が決まる訳ではないですが大容量電解だらけにして良くなった試しはないです)。

高純度クロックを使うか使わないかでデジタルオーディオは全然違ってくるように思えます。この気持ちは実験を始めたころから変わらないです。

CDは16bitが痛いところですが純度の高いクロックがあれば結構聴けてしまいます。アナログレコードの時代にはアンプを良くすると聞こえなかった音が聞こえるなどと云われておりましたが、デジタルの場合はクロックを良くすると聞こえなかった音が聞こえると云い換えても悪くないでしょう。ただし、ちょっと良くしたくらいではそれはあてはまりません。できるだけ良くして初めて実感できるものではないかと思います。

素人オーディオは100円とかで売っている中古CDを物色するのが結構好きです。昔の歌謡曲などそれなりに製作費を掛けて作られたものはかなり聴けると思います。中古100円でも十分楽しめてしまうのがデジタルの良いところです。

SBS 2011の構築はLinuxなしには無理

ここ半年は多忙にてブログをお休みした感じになてしまいました。ブログのフォロワー?様って云うかどうかわかりませんが何か面白い記事があるかもということで見に来ていただいた方には(今回を含め)申し訳ありませんです。

今回はSBS 2011(Small Bussiness Server 2011 STD)のお話です。手軽にExchange Serverを組み込めるソリューションとしては悪くないので2003から使っていましたが、古くなってきたので2011に入れ替えることになりました。CentOSを使ったLinuxサーバーも4.xのサポートが外れましたので6.xに入れ替えています。

サーバーのハードはNTT-Xで激安特価のML110G7を用意しました。3.5in SASがベイに差せるのでかなりのお買い得です。DISKは当然SASを使いたいです。プロセッサはHTがONになっていて一番安い3.3HGzを同時注文して一度も電源を入れないで差し替えです。サーバー代金はECCメモリ16GBを入れて5万円いかないくらいですからすばらしい。しかも内蔵のコントローラーは6GのSATA 4Portですから。

ただサーバーにはOKですがグラフィックにこだわる人には当然不評でしょう。何故かと云えば16レーン2スロットのカードは差せないからです。デスクトップPCに使用されるのを嫌った設計と云えるでしょうね。ですが多くの点でF社の激安よりはずっとマシであると云っておきましょう。

MSのサーバーの場合は、特にSBSの場合は単にインストールするだけでおしまいですが、2003はNICを2枚使って片側がWANでIPマスカレードも構成できましたが、2011の場合はNIC2枚の設定が出来ずLAN側からメールを拾いに行く設定になっていて、これってインターネットネットサーバーじゃないじゃんというのが第一印象です。2003の前例からしNICを2枚使って自分で拾いに行くと思っていましたが、GWサーバーを用意しないとメールすら拾いに行けないというのは困ったものです。Linuxが動いていなければお手上げじゃないでしょうか。

ああそうですかと思いながら当該ドメイン宛てメールの転送とSMTPリレー許可設定して使えるようにしましたが、設定はイチイチめんどくさいし、だいたいにおいてリレー許可だのポートフォワードだのしてもわないと動作しない仕様は、攻撃されるのがイヤで最前線から撤退したような根性なしとか云いようがなさげです。

ExchangeはWINDOWSクライアントで使う場合にはLinuxサーバーより機能的に良いところが多いので使っていますが、MSのサーバーは、セットアップしてしばらくすると、動作がおかしくなる(自滅)ことがあるし、アップデーターを適用しておかしくなることもあるので、システム丸ごとのバックアップは欠かせないです。アップデートすれば何かと再起動だし。

G01&G02

なんと贅沢な光景なんでしょうか...エソテリックの最新機種G01&G02を同時にリスニングルーム置いてしまうとは...
もちろん両方ともお借りしたもので素人オーディオが購入したものではありません。こうして恍惚感に浸れるのは一瞬だけです。

さて、お借りしたからには、当然ですが素性をチェックさせていただくことになりますが、それらについては概ね終了しているのでございます。貸して下さったスッポンサーの方には結果をご報告致しましたので、素人オーディオにもちょっとだけ書かせてただきます。

G01とG02の秘密についてはいつかこっそりとお教え致しますが、今回はG01に搭載されているPRS-10のチャートだけをお見せすることと致します。



PRS-10はざぞ性能が良いとお考えの方もおられるでしょうけれど、アラン分散をとってみると実際にはtau=2secあたりで極大値をとるようです(そのときの値は約1.5E-11でFEの3倍以上悪い値です)。LPROやFEでは右下がりのほぼ直線になっていますがPRS-10では違っています。原因はよくわかりませんがおそらくは周波数の調整方法に起因すると思われます。

ちょっとだけ秘密に近づきますがこのチャートはPRS-10の出力をダイレクトに引いてきて測定したもので、ルビジウムの裸の特性と言えます。何らかの回路を通過したせいてこうなっているのではありません。

ということでしたがG01/G02の秘密はしばし封印とさせていただきたいと思います。ですが、秘密はこれまでの記事から十分想像できるものですしPRS-10のチャートは大きなヒントと云えるでしょう。


なお、ご参考までに、特性のお話ではないですがG01/G02の制限事項についいて書いておきます。

G01;
正弦波10MHz OUTには常に内蔵しているルビジウムの信号がルーディングされる。
外部から入力した10MHz正弦波信号は正弦波10MHz OUTにはルーティングされない。A-C出力のTTLでしか利用できない。
G02;
10MHzはA-C出力のTTLでしか利用できない。
内部の10MHz OCXOは元々TTL出力であるため正弦波は出力できない構造。

1KHz以上のオフセット周波数の位相雑音は通常は正弦波が有利です。100Hz以下の低オフセット周波数の位相雑音はTTLでも正弦波でも大差ないですが。



オマケです。G01のルビジウム周りです。
VCXOまでは見えていませんがルビジウムの電源基板と10MHzの正弦波バッファあたりは見えていると思います。小型大容量電解コンデンサの塊なのはちょっと...と思います。高級パーツはあんまり見当たりません。チップのフィルムコンくらいは使っているようですが。内部シャーシとリアパネルは軟鉄板ですが磁性体はあんまりよろしくないんじゃみたいな...BGAパッケージを嫌ってかFPGAは古い世代のものを使い続けているみたいです。目的に合っているということなんでしょうけれどI/Oは遅いんじゃないのみたいな...

...見ればいろいろ云いたくなりますが、まあでもオーディオ機器としてはエソテリックさんの基板は綺麗ですし洗練されています。
さすが日本製といえるもので、測定結果からしても問題になるような手抜き(欠陥)などはありません。良心的に作られていると云ってよいと思います。ただしお値段的に見合っているかどうかは微妙ではないかと...G01は140万円を超えているようですし...

2kgで5万円

同じ重さのi5ノートパソコンより高い半田って...びっくりしますよね。どこの会社の半田かはもうおわかりかと思いますが、実際そうなんです。1巻1kgで約25000円です。ちょっと前までは18000円でしたが異様な高騰ぶり。

高いお値段の根拠は4N銀だそうですが4.7%しかはいっていないので100gにもなりません。ブランド料ってこともありますけれどそれにしても超割高です。まあでも非売品の0.8φを特別にわけてもらっているので文句は言えないです。

で、2kgも買わなくてはいけない理由ですが、在庫が切れると1年くらい平気で欠品になるからです。いやホントに1年どころではなく欠品でしたし、2巻は確保してほしいと頼み込んでおいてやっと買うことができました。

ここのお店も何十年通っているかみたいな感じではあるので、結構めちゃくちゃ云っても受けてもらえたりするわけで、お店の人には感謝です。

この半田、ROHSで溶解温度が高い割には表面が汚くならなず光沢が綺麗に出ますのでよさげな半田であることに違いはないです。この半田で作った基板もそこそこいい感じの音になるようではあります。

WBTも高いけどSS47も負けちゃいないということで。SS47も(超)高級半田じゃないかな。

PLLとVCXOを使って周波数を逓倍させると

原発の周波数安定度をなるべく損なわずに周波数を逓倍するにはPLLとVCXOを使う方法が定番?でしょうか。つまりはロックレンジのめちゃくちゃ広いVCOなどではお話にならずロックレンジの狭いVCXOを使うということです。もちろんロックレンジを狭くするとVCXOの中心周波数の精度が要求されるようになるので一般的には50ppmが限界のようです。

以下、代表例として適切かどうかはわかりませんが、PLL+VCXOの基板キットとして販売されているものを使って実験してみました。使われているVCXOは三田電波のMXO-57Bの30MHzです。PLL ICはTI TLC2933Aですが某社のジェネレーターにも使われているものですし悪くはないでしょう。10MHzのリファレンスはZ3801Aですからこれも悪くはないです。

安定な10MHzを供給してPLL+VCXOで30MHzを作ったことになりますが、もちろん22.5792MHzや24.576MHzのVCXOを使えばそれぞれの周波数を作ることもできます。恐らく某E社さんでも同様の方式を使っているはずです。



結果、周波数を逓倍するとアラン分散は原発より1桁程度悪化していることが見てとれます。PN(位相ノイズ)は公開していませんが1KHzから急激に悪化し1Hzでは-70dbがやっとのようでした。恐らくVCXOの特性によるもので低オフセット側のPNが悪いのは致し方ないでしょう。ですがこの特性は他の製品と比べて悪いという訳ではありません。

tau=1secまでの振動はループフィルタのせいでしょうか(定数はデフォルトのまま変更していない)?しかしながらこの部分を素直な特性にできたとしても現状では原発の純度を保つのは難しいということが伺えます。ADEVに関しては恐らくはロックレンジがもっと狭いVCXOを使うことである程度は改善はできると思いますが前述の通り極端に狭くすることはできないはずです。

ということでしたが、なんだかんだ云ってもFEに載っている50MHzのVCXOは馬鹿にしたものではないということもわかってきました。しょぼいVCXOなのかとも思っていましたが実はそうでもないみたいです(もちろん問題点がない訳ではないですが)。

ルビジウムを超えるOCXO

オーディオ的に長期的な周波数安定度はあまり問題ではなくごく短期の周波数安定度が求められることは素人オーディオが力説しているところではございますが...であればルビジウムセシウムではなくともOCXOで十分であるというより、実はOCXOの方が優れているということになってしまうのではないかという疑問が生じてきます。


このOCXOは10MHzですが比較的簡単に手にはいるものです。ご覧の通りADEVはかなり優秀でtau=0.1-10secではルビジウムを超えています。tau=1sec付近でADEV特性が出ていないPRS-10やLPROはこのOCXOに完全に負けているでしょう。OCXOのPNはは10Hzで-130db, 1Hzで-100dbを超えていますし,1KHzでは-160db以下でスプリアスもまったく見られません, tau=1secのADEVは1.96x10E-12ですからPNはPRS-10と同等以上でかつADEVは10倍近くOCXOの方が良いです。オーディオ的に見ればPRS-10やLPROはOCXOに比べてたいして良いところがない(長期安定性はルビジウムの方が良いが)ということになってしまいます。新品のルビジウムよりずっと安いこのOCXOで十分な性能が得られるはずです。もちろんFEと比較してもOCXOが優れているはずですがADEVは1-10secの間でOCXOとクロス(逆転)しPRS-10やLPROよりはずっとマシです。また, FEは50MHzもしくは100MHz(そのまま使えるかどうかは別として)を取り出すことが出来るのでDDSの原発としての利用価値があります。もしDDSに10MHzを供給したなら5倍もしくは10倍しなくてはらないのでスペアナで見ても簡単にわかるほど位相雑音は悪化し,もちろんADEVも悪化することになるでしょう。

ちなみにこのOCXOの特性はかの有名なBVAをリリースしているオシロクオーツ社の6万円から7万円程度の商品と同等(特性的には同等以上)です。ちなみにBVAはその10倍以上のお値段だそうです。