11.2896MHz分周実験(続編)


前回の実験ではケーブルの負荷までは考慮していなかったので強力なラインドライバーなどに入れ替えて再実験です。
周波数の測定(ゆらきの程度の確認)のために先がみの虫クリップの同軸線を使っています。このケーブルは結構容量が大きいのでテストとしては決して甘くはない条件かと思います。同期カウンターの2段目は周波数が落ちているのでHC161を使いました。AC161を使うとノイズがジッタが増える方向に働きます。



前回はしょぼい素子に悩まされましたが今回は比較的良好な結果になったと思います。ジッタに関してはゲート時間1Sでカウンターの指示値は11桁目がややふらふらする程度です。11桁目は1μHzに相当するので絶対値としてはかなり厳しいレベルでしょうか。



いくつかキーポイントがわかってきたたような気がしますが...オーバーシュートがやや大きくてもリンキングの振幅がさほど大きくなければ問題なくむしろオーバーシュートがあっても立ち上がり時間が短い方がジッタに関してが有利に働くようです。スレッショルドレベルを横切る時間が短いとジッタがそれだけ少なくなるんでしょう。また回路全体として消費電力が少ない方が有利に働くかもしれません。



ActiveProbe 2.5GHz帯域

久々に2440を使ってみましたが簡易測定には十分使えるレベルですがアクティブプローブを使って測定した波形にはかないません...今回はプローブのチップを使って測定です。グランド側はスズメッキ線です。ちょうどチップの代わりに挿せる太さのものがあると便利です。

波形を取ったら以下のようになりましたが50Ωで負荷しているのに tr=1.1nS などどいうことになるのかどうか疑問ではございますが...ドライバーですから50Ωをドライブできて当然ですが実際に50Ωをドライブすると途端に腰砕けになる石もあったように思います。立ち上がりばかり見ていたので実際の周波数のことを忘れていましたが高々44.1KHzであればミノムシクリップ線やブレッドボードに少しくらいストレー容量があっても大丈夫なのかもしれません。
44.1KHzにしては高速(ライズタイム)クロックだ!...なんてことを云ってるとパルスの場合立ち上がり時間と周波数は関係がないって怒られそうですが...たしかにそうなんですけどワードクロック用にオーバーシュートまで利用して特段ライズタイムを早くしたクロックっていうことで...本来は1nSである必要なんてないってことにしといてください。44.1Kのパルスを通すのに350MHzの帯域を用意する必要はないということです。

同期カウンターなのでリクロックは不要になりDIP IC 4個で完成です。分周回路のノイズやオーバーシュートの出具合をオシロで確認しながらTTL/CMOS IC のメーカーや品種などを選んでいます。レシーバー/ドライバーについては現状潤沢に在庫がない時期に当たっているらしくRSなどでも数週間以上待たされますが特別な品種というわけではありません。ですが使われることの多い75158は素人オーディオ的には採用したくない品種と申し上げておきます。