プローブの比較


3種類のプローブを比較



左から PBA2500/P6138A/P701943


最近は測定環境の整備に時間を費やしています。
連休には最低限のオーディオ実験は済ませておきたいとは思いますが、その前に調べてみたいことがいろいろあり、今回はプローブの善し悪しについて考察してみることにします。

とりあえず写真ですが、32250Aの10KHzの矩形波出力を同様に拾ってきて5nS/divまで引っ張ったときの波形です。
プローブの種類は記載した通りですが、オシロに標準添付されてくる500MHzのパッシブプローブ(701943) は立ち上がりが遅れてオーバーシュート気味になっていることがわかります。10KHzの矩形波でもヒゲが出たようになってしまいましたが(LH0032の矩形波測定でもそのように見えていると思います)つまりはプローブがイモだったということのようです。
それに対して、以前新品で購入したテクトロのP6138Aはパッシブでかつ400MHzの帯域しかないはずなのに綺麗に追従しています。

オシロやその関連商品に関してはテクトロが良い!というのは昔からよく云われていることですが、横河の製品はしょぼいというのも今回はあてはまるようです。
この701943は1本2.5万円もするものですが作りが安っぽいことも確かです。標準添付専用に作られたという感じもしなくはありませんし、わざとしょぼく作っているとしたらそれは商売上手というところでしょうか?

今回のテストから、YEW の701943よりは型の古いテクトロP6138Aの方がずっとましということがわかりました。ちなみにP701943は調整も困難で、矩形波を綺麗に通すことは事実上困難とも思えます。(Tek P6138Aは問題なく調整可能であることは言うまでもありません。)

最後に Active プローブの PBA2500 ですが、帯域が 2.5GHz あるはずなので、矩形波がきちんと通るのは当たり前でしょう。広帯域設計なのでその分ノイズも多く輝線が太くなりますが(Band Limit しても若干気になる程度)、rise fall が正しく計測される可能性が最も高いです。

ただ、通常の使用においては Tek P6138A でも十分で、かつ、10V PP を大きく超えるような信号については、いまのところ P6138A 以外の選択支がありません。
横河から抵抗プローブなるものも出ていますが、Zin 500Ω/1000Ωの選択でしかないので、エミッタフォロワなどのZoutの小さい回路以外の測定に使用できるかどうかは疑問です。
これにしてもおそらくはテクトロの同等品を購入する方がきっと良い結果になるでしょうから、横河の型番としては注文はしない予定です。