LH0032のSR(slew rate)の測定


アナログ式高速パルスジェネレーター


前回使用したFGEのパルスの立ち上がり時間は11nSでした。これでもLH0032のSRは問題なく測定可能かと思われますが、たまたまですが、高速OP−AMPのSR測定などに使用されていたアナログ式のパルスジェネレーター(信号源はECLではないかと)が入手できましたので、今回から使用するこにしました。

それにしても立ち上がり時間は何と0.9nSです。そんじゃそこらのデジタル式パルスジェネレーターじゃ達成できない値かと思います。

矩形波応答などを調べるためには正確な周波数など必要ないので、デジタル式(D/Aコンバーター式)である必要はなく、むしろ超高速なアナログ式の方がありがたいです。



早速LH0032GのSR特性をバラックで測定してみましたが、やはりAV=10に設定しても350Vを超える値になっています。測定条件については図に書き込んでおきましたので適当に読んでください。

振幅が10V付近のときの立ち上がり時間(TR)は22nSです。振幅が大きくなると最悪45nSくらいまで延長しますが、TRの延長は振幅増加にくらべて緩やかなので、もっと振幅の大きいところに最大のSRを観測するポイントがあります。しかしながらそんな数値は意味がないので、最速の立ち上がり時間が維持できる小振幅で測定しています。小振幅といってもPPで10V近くありますから、パワーアンプへの送り出しレベルとしては十分なはずです。



最後に10KHzの矩形波ですが、プローブ当て方が悪いせいもあるとは思いますが、若干多めにオーバーシュート・アンダーシュートが出ています。しかしながら拡大してみるとかなり郄い周波数なので、オーディオケーブルを通過できないと思われます。したがってこのままで使ってもおそらく何ら問題なく、波形再現性はとても良い状態であることが推測されます。

やはりLH0032はすばらしいAMPです。こんな綺麗な応答特性がいとも簡単にえられてしまうのですから。