LH0032プリアンプ(基板)


これが基板なんですよ。誰でも作れます!(製作完了は2007年6月です)


こんなちゃちい基板のプリアンプが、私の耳では、マークレビンソンの38SLよりずっと良く聞こえました。やっぱ素人なんで、音は聴けてても、音楽をちゃんと聴けてないんでしょうかね?

アンプを最終的にケースに入れるまでには、多少なりとも試行錯誤がありましたが、シンプルな回路がもっとも良かったように思います。

抵抗はSSMや双葉スケルトンも使いましたが、スケルトンに関しては、エコーがかかったようでそれなりに楽しいと言えますが、あまりに精度(トレランス・温度係数)が悪いようで、いかにオーディオ用だとしてもやや問題ありと思えます。また、OP−AMP回路の場合には、リードはアクシャルよりラジアルが有利です。ビシェイのVSRは可もなく不可もなくフラットでニュートラルな感じがします。高音のプレゼンスは材質を考慮してもSSMよりVSRが有利なのは当然かと思います。

通常、CD/SACD以外のソースは聴かないので入力セレクタは存在せずCDPから入力ボリウムに直結です。RCA端子はWBT(銀)です。

ボリウムはTKDのCPのいずれかを使っていますが、抵抗値や製造時期によってかなり音が違うので、特定の時期に製造された特定の抵抗値を好んで使っています。世の中にはCDSを使ったボリウム(つまりは光を当てて抵抗値を制御する)もあるようですが、昔モリリカのフォトカプラをボリウム代わりに使ったときは、感心した記憶はなかったので、特別に製造したCDSなのかなと思います。ロータリーSWを使ったATT(全部VSRだっていいですが)もできなくはないですが、手間がかかる割には成果としてはたいしたことないように思います。

電源はアルカリ乾電池ですが、驚くことなかれ、レギュレーターは入れていません。
電池直結の音がとてもフラットで綺麗でなので、わざわざノイズを注入するレギュレーターは不要としています。マンガン電池は、水銀ありのネオが中止ということもありますが、長持ちしないので使用に耐えられませんし、音的にもまったく使う気にならないレベルです。私の耳で判断した限りでは、唯一、特定のアルカリ電池だけが使いものになるという結果になりました。テストで最初に使った電池が、このアルカリ電池だったので、電池式のプリアンプが実用になったといえましょう。

ということで、こんなダサイ基板なので、見た感じで良いと思う人はいないでしょうけれど...元々がビデオアンプなので周波数特性はダントツに優れています。もちろん入力が75Ωってことはないので、数MHz以上はちゃんと通らないと思いますが(笑)。

追記1:電池のヒアリングテストは、某秋葉の老舗ディーラーの方数名で行いましたが、最も良かったのはやはり常用のアルカリ電池でした。そのときはエボルタとエボルタの1世代前のパナのアルカリ(エボルタと併売)と常用のアルカリの比較ですが、30秒も聞かないで結論が出ています。もちろんAC電源より電池が良かったのは言うまでもありません。こちらで用意しているAC電源はウオームアップ用なのでしょぼいとは思いますが...

追記2:裏配線は恥ずかしいのでお見せできませんが(笑)2497の素線は使っていません。2497の素線で作った1号試作機は全然つまらない音になりましたので、それをLH0032の音と称されるのは困ります(苦笑)。

追記3:アンプのクローズドゲインや位相補正用のCの値によって印象の違う音になります。