横河北辰の標準抵抗

こんなのをアキバで見かけたことはありませんか?横にしておくと中に入れてあるオイルが漏れてくることがあるので注意が必要ですが...抵抗体をオイルに浸けた50ppmクラスの標準抵抗です。左右に出ている端子は分厚い金属でできていて精度を損なわないようになっています。

素人オーディオが購入したのは0.1Ωですが、1Kや10Kならアルファの抵抗でも特注すれば抵抗単体でV特性(50ppm)くらいまでは作ってくれますが、0.1Ωの50ppm精度はおそらくこのようなケースに入れないと無理でしょう。ぶっちゃけ50ppmの精度は必要ないにしろこの端子構造が大事だということです。

0.1Ω(100mΩ)の標準抵抗など理解できないとおっしゃるかもしれませんがACで測定する導体抵抗測定用のリファレンスとしてはちょうど良い値です。パワーアンプのエミッタ抵抗や電流センシング用の抵抗などを高精度で選別するには接触抵抗をキャンセルして少なくとも100mΩ以下ががちゃんと測定できている必要があります。4端子測定のケルビンクリップを使ってACで測定しても接触抵抗は無視できないくらいの値になりますので100mΩ以下をちゃんと測定するのは結構難しいのです。

ということで導体抵抗もそこそこまともに測定できるようになったので、抵抗だけでなく電解コンでも測定して遊んでみますか。
スイッチング電源や50Hzの平滑用電解コンデンサのESRは1KHzでは10mΩ以上になるので十分歯が立つレベルです。セラミックや低ESR電解の測定はかなり難しいですが。