Re Born Amii Ozaki


老舗オーディオショップのディーラーの方にお勧めいただいたBlu-spec CDです。通常盤のCDもあるようですがこちらは限定発売ですでに流通在庫のみを残すのみという噂で秋葉の石丸などではすでに売り切れモードです。

Blu-spec CDを買うのは初めてですがどれほどのものなのか試してみることにしましょう。

ちなみに以前SHMとHQはサンプル版やその他お買い得セットなるものを購入して試しましたが、SHMに関しては収録時間が短い場合のみに使える線速度139CM/SECに設定して最高の音になるように工夫はしていますがそれでもたいしたことはなかったように思います。インチキしても高がしれていると云っては失礼ですが...そんなところでしょうか。それに対してHQ CDはなかなか手強いものだったように記憶しています。こちらは線速度のインチキはしておらず通常74分収録できる120-125CM/SECだったと記憶しています。ちなみに素人オーディオの標準はノイズゼロトランスで作ったAC電源を使って900Eで焼いたTDKの青タフ8倍です。それと比較して良いか悪いかで判断しています。もちろんインチキすれば63分メディア550MBの青タフ相当品を使うこともできますが...そこまで対抗心を燃やさなくても良いでしょうね。900Eの120CM/SECは十分に良い音だと思いますし。

ちなみに素人オーディオがHQCDの焼き直し比較試聴を行ったタイトルは "JAZZ BEST PREMIUM 100" 線速度 125cm/sec です。HQCDのサンプラーCDはHQCDリリース直後には販売されておらず試しに6枚組3,800円の本品を購入しています。現行の1枚1000円のサンプラーCDよりは1枚単価が600円ちょっとでしかもFOなどされていない完全収録版ですから割安感があります。

HQCDの1枚1000円のJZAAサンプラーについては139cmのようでしたのでその点についてはご説明申し上げておきます。なおSHMCDのクラシックのサンプラーについては121CMですが比較試聴にはまったく使用しておりませんのでその点も申し上げておきます。

SHMCD
これがSHM−CDだ! ジャズで聴き比べる体験サンプラー(2枚組)  139cm
HQCD
みんなのHQCD - JAZZ編 139cm

ということでSHMCDのサンプラーのが十分出回ってから発売されたHQCDのサンプラーについては戦略的に139cmにするのは当然というところでしょうか。

C1/C2エラーがすべてではありませんがあまりに大きい場合は聴感に影響するため確認が必要です。Blu-specは前回のAmingよりはC1/C2ははっきり云って多いですし内周からランダムにピークが出ているので盤質が良いと評価することはできないでしょう。しかも1回もかけていないし目に見える傷はないにもかかわらずC2が発生しています。C1の増加なしに突発的に少量発生するC2は傷ではなくおそらく盤の製造不良でしょう。収録時間が50minなので「やってるな」と思ってチェックしてみるとやはり線速度は139cm/secでした。ちなみに読み取りはPX-760AをSUNケースにビルトインした外付け式DVD/CD-Rで行っています。蛇足ですが測定にはPX-760を使いますがAudio Extractには使っていませんしもちろんですがPlemium2も使っていません。読み取り精度ならPlemium2なんでしょうけれどプラスチックを多用したメカが良いとするなら高級なAudio用と称するプレイヤーは必要ないということになりますね。果たしてそうなんでしょうか?







さてCDの読み込みと書き込みが終わったので同様に測定してみましたが900Eの2倍速でもこの程度の特性は出ています。もう何年も前に製造が中止され保管してあった古いメディアですが綺麗な特性ではないかと(自画自賛)。

さて肝心の音質ですがいつものように試聴してみましたが(今回はiLinkでつながっている9100ESを使用)Blu-specは中音に特徴があって女性ボーカルの張りや艶が強調されて綺麗でしょみたいな...ところはありますが、しかしその分全体の雰囲気がこもってモヤモヤしていて奥行きも広がりも控えめでこういうのを天井が低いっていうんでしょうね。聴いていて欲求不満になりますね...なんだんだこの見通しの悪い音はレイクアッシーに近いものがありましたね。
それにくらべて青タフはすっと抜けていてこもっていないのでいいですね。特定の帯域にクセがなく天井も高いし自然です。ちゃんと奥行きがあって見通しもいいですね鮮度も悪くないです。

Blu-specは波長の短い青色レーザーを使ってピットを形成したCDと書いてありますが波長の長い赤色のレーザーを使っているいにしえのライターでビットを形成したCD-Rの方が音的にはクセがなく見通しもよかったと...私はそう感じました。今回のBlu-spec CDはこれまでの音質改善版CDと全然傾向が違うのでびっくりしたのも事実です。実は青タフとの差が最も大きかったと云えなくもないでしょう。

しかし線速度139cmのBlu-specより123cmの青タフが良かったのは気分のいいものですよ。
インチキしたって駄目なんす。昔のSONYは正攻法でちゃんとまともなライターを作ってたんですがらまたがんばってほしいものです。