HFEテスタの除算回路


秋月のDVMキット(ICL7136)


HFEテスタは、任意のIC(IE)を設定する定電流回路で構成することになりますが、デジボルなどにオマケで付いているIB固定式と違って、HFEを直読するには除算回路が必要になります。

除算回路をまともに実現しようとしたら面倒です。アナログでやったら精度を出すのが大変だし、μPを使ったとしてもA/D回路を含め結構面倒になると思います。

計測回路の専門家ならまともな方法で解決するのでしょうが、素人オーディオは素人的発想で、DVM用IC1個(秋月のDVMキット)で済ませることにします。もちろん表示を兼ねていますので最小限の構成です。

測定回路は何秒かしたら勝手に停止して最終値をホールドするのが良いと思いますので、外付のDVMを使うとホールドするための接点信号みたいなものを送ってやらねばならず、安ければ(1800円です)専用に1台DVMを用意した方が楽なのと、DVM自身で除算を行うので、ちゃんと校正してあるDVMをいじるのはもったいないかと。

原理は至って簡単です、DVMの入力電圧を固定して基準電圧にHFEテスタからのIB(ベース電流)を電圧変換して入れてやればいいのです。昔のDVMは200mVフルスケールと2Vフルスケールの動作のどちらも可能で、その違いは基準電圧を100mVにするか1Vにするかの違いです。なので普通に考えて基準電圧は100mVから1Vの範囲で可変できるということでしょう。ダイナミックレンジが20dbなのでレンジ切り替えが必要ですが、オートレンジもたぶんできるはずです。

とりあえず適当に寄せ集めれば、HFEテスタは実現可能かもしれないということで。
まあこの方式はダサイとは思いますが、1800円のキットをいじくればできそうなので簡単ではあります。

http://datasheets.maxim-ic.com/en/ds/ICL7136.pdf