ラミジップAL


気密保存用ポリエチレンアルミ袋


メーカーが補修部品として在庫していた半導体が市場に出回ることがあります。まとまった数を入手するのが難しかったのにいきなり普通の値段で売られている場合は大抵そのパターンではないかと。
しばらくは使いそうもないけれど手を出してしまうのはマニア(コレクター)の信条というものでしょうか。
最近買った物は、パイMOSコンプリペア、それから同じ東芝のJ72Vランクなどなど...J/MOSが多かったです。もちろん中止じゃないものも買いましたけど...エキシコンとか。

で、しばらく使わないのであれば、気密乾燥状態で保存しておくのがベストです。ほっとくとリードやCANのケースなどに錆が出てきます。昔買った東芝のA969/C2239などはビニ袋に入れてストック箱に保存してありましたが、それでもひどい錆が出ています。C959にしても長期間放置すれば錆が出てきます。

錆防止には乾燥と脱酸素(あるいは不活性ガス置換)が有効っぽいですが、単なるポリエチレン袋(冷凍保存用のチャック袋)などではおおよそ気密は無理で、ヘリウムガスを詰めて放置すると何日かで抜けてしまいます。気密用には、最低限、プラスチックフィルムとラミネートアルミで出来ているカレーとかの液体を保存できるバッグが必要でしょう。この袋をヒートシールすれば何とか気密状態が保てるようです。ヘリウムでテストしましたが(恐らくは徐々に抜けているでしょうが)抜けていることがわからない程度に収まっていました。

この袋をヒートシールするには、強力なシーラー(600〜800Wのヒーター)が必要です。シール幅も1CM以上はないと厳しいでしょう。ちなみに、800Wのシーラーでも5秒程度は熱しておかないとちゃんとくっついてくれませんでした。

とりあえず、シリカゲルと脱酸素剤を入れてシールしたやつは、それなりの期間鮮度を保ってくれると思います。しかしこれは半導体向けの処理で、ロータリースイッチやコネクターあるいはCPボリウムなどのなどの電気的接点モノを保存する場合は、袋の中の空気をヘリウムや窒素で置換しないと厳しいかもしれません。
へリムは抜け易いので、もっと分子量の大きいアルゴンとかを使いたいんですが、値段が高いガスなんでそうそう買えませんし、アルゴンにしても窒素にしてもでっかいボンベでしか売ってませんので、部屋の中でやるには困難がつきまというでしょう...
ということでふうせん用のヘリウムかなんかを使って置換するのが良いかと思います。これにしても結構高いんですが。

追記:空気を吸い出して真空パックする機械もあり、場合によっては有用かと思います。厚いPEアルミ袋をシールする強力な真空パックの機械はコーヒー屋さんでみたことがありますが、たぶんいいお値段だと思います。